D旗たなびく

忘却甚だしく、メモ代わりにちょっと書くだけ。 コメントは受け付けていません。

2017.9.8 晴れ 26℃

ヨット専門月刊誌、舵社の10月号「KAZI」に、ナオト氏のディンギー制作記が載っている。
ランサムの関連の部分は割愛されたと言っていたけれど、しっかり5ページの写真付き特集。
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ナオト氏のディンギーNancy号の進水式ついては、このブログにも書かせてもらったし、以前のブログでも何度か取り上げさせてもらった。
舵社の取材が入って、いつその記事が出るかワクワクしていたのだが、やっと今月号に載った。
これも一つの記念だからこのメモブログに書いておこう。
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いまさら言うのもなんだけど、彼のディンギー製作は本当に緻密だ。ディンギーのみならずカヤックも精緻で玄人はだしである。一度ならずともカヌーやカヤックを作った経験があればそれがどれだけ細かな作業だったかはわかるし、タカハシのようなヨットの素人でも出来栄えを見れば感嘆する。
私などは行くたびに声を失った。
あのエンドウでさえ目を丸くしていた。(ちゃっかり記事写真に載ってる)
アーサー・ランサムに夢中となった少年が半世紀を経て、その夢にたどり着いた。
私としてはここのところをもっとクローズアップしてほしかったのだが。

ランサムのDNAを受け継いだ子供が自分の夢を思い描き、どのように生き、流転と挫折或いは栄光と名誉を得ながらその夢を紡ぎ、育み、実現へと結び付けていったか、それが一番大事なことのように思う。Nancy号はその目に見える結果なのだ。
ナオト氏にはさらに頑張ってもらって、もう一つのライフワークの完結に向かって欲しい。ご自身が一番よく分かっているはずだ。

今日は息子のいい加減なスケジュールに振り回されてしまって、マリーナに行けたのは15時過ぎ。
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明日、この海域では1年に1度のタモリカップがあるので、帆船「みらいへ」他たくさんのヨットが集結していた。出艇数が多いので明日の朝は早いらしく、皆さん今日から泊りがけだ。
浦賀ヴェラシスに拠点を置く60ft艇の船長とお話しする。
この経験豊かな船長は、30tもあるこの岡崎ヨットをシングルハンドで操船すると言う。当然ながら外洋向けヨットなのだが、タモリカップは”お祭り”だから賑わいの一役を担うのだと言っていた。
このお祭り後には、小豆島の岡崎造船にドッグ入りするらしい。クレーンでは上がらないのだという。
「じゃあ、頑張ってください」というと、
「頑張りませんよ」と返した。

なんだかマリーナの外も賑やかそうなので、出艇せずメンテに徹し、夕方の心地よい風をリルと味わった。こんな時間が一番好きだ。何も考えないでボーっと夕暮れを見ていた。
日が暮れるのも早くなった。夜のとばりが迫る頃には肌寒い。
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  もう、帰るよ。

明日は両親と”肉”を食べに行く。



2017.9.7 雨のち曇り 25℃

ここのところマリーナにも行ってない。が、毎日せわしい。
退職したらもっと優雅な生活ができるのではないかと思っていた私がバカだった。
昨日はボランティアでまた新しい生徒を迎えた。今日は実家でケアマネと話し、昼食をはさんで両親を区役所に連れて行った。時間がうまく取れないので整骨院通いはやめた。
毎日なんとなくバタバタして、自分の勉強も捗らない。
まあ、貧乏暇なしってやつだな。

私が自分のクルーザーを夢見たのは小学生の頃だった。
でも、それは「鬼号」ではない。勿論、「ツバメ号」や「アマゾン号」は別格な存在で、絶対に”乗る”と決めていたが、それはディンギーの話。
キャビンを持ち、ベッドがありキッチンもあるクルーザーは夢のまた夢だった。
憧れのスクーナー、「ヤマネコ号」はランサムの本に登場するたび胸がワクワクした。ただ、それは”子ども達の空想の世界”。シェイクスピアの劇中劇。クルーザーというより帆船だ。
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小学生の私が一番感銘を受けたのはオオバンクラブの「死と栄光号」なのだ。
デス・アンド・グローリイ(このフリガナが最高)は積載ボートを改造したクルーザーだ。サルベージ会社のプレートを持ち、土管の煙突を付けている。船大工の息子たち、ジョー、ビル、ピートのお手製のクルーザー。無理矢理分類すれば1本マストのキャットリグだが、マストなどのスパーは沈みかけたマーゴレッタ号を助けたご褒美でもらったもの。主要エンジンは人力のオール2本。
オオバンクラブの無法者』(この邦題も好き)では古い搭載艇として出てくるだけだが、『六人の探偵たち』では低い”船室”と煙突を持ち、キャビンを白いペンキで塗ったニュー デス・アンド・グロリイとして登場してくる。
今は大型客船の救命ボートも鎧張りの木製なんてのは見かけないが、当時の搭載艇は上陸用舟艇を兼ねた頑丈な作りだ。映画では反乱がおきると、決まって心もとないボートで船長たちが大海原に流される。ジャック・スパローもそんな一人だった、あれね。
スタンがほとんどなく、堅牢で鈍重だが、アウトラダーだから一応帆走できるようにはなっている。
『オオバンクラブの無法者』では”ガレー船の奴隷”が漕ぐというような比喩で紹介される。
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今はともかく、中学生になっていた私はとても興味津々だった。
フネに泊まれて、煮炊きもできるボート。こりゃあ、動く別荘いや秘密基地じゃないの!
あれから、ずーっと「死と栄光号」を夢見た。

アダチ君と北部の湖にディンギー、ウィンダミア号を浮かべたのは30歳をとうに過ぎていたが、小さい頃に夢見た”自分たちのフネ”であることはとびっきり素敵なことだった。
1年に3回、桧原湖でキャンプし、毎日毎日桧原湖をウィンダミア号で探検した。
ウィンダミア号には10年乗ったが、年を経るごとに、
「キャビンがあって、寝泊まりできたらなあ」という思いが強くなっていくのだった。
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   ウィンダミア号航海日誌より

我がJollyhotはれっきとしたクルーザーだ。
寝泊まりできるし、ギャレーで分厚いベーコンを焼くことだってできる。できないのは、ガレー船のように長いオールで漕げないことぐらいか。
私とリルの憩いの場でもある。まったく申し分ない。
ただ時々思う。
このフネが湖にあったらなあ、と。
フリント船長の屋形船や、愛犬を乗せた”動かない”ティーゼル号トムのテントを張ったティットマウス号… 水の上のプライベート空間は我々日本人が考えるよりも英国人は発想が豊かだ。
レースだブルーウォーターだのと決めつけない。湖沼地方の当たり前の生活がそこにはある。
『オオバンクラブの無法者』にはそんなフネがたくさん出てくる。
中学生の頃はよく分からなかったことも、20年後に読んだらまさにフネのオンパレード。このブローズ2作品は年を取ればとるほど、そのバックグラウンドの華々しさに驚く。等身大のランサムの観察眼が文字になっていることがわかる。

暇さえあればそんなとりとめのないことを考えている私も、未だガキだな。
っていうか、最近体力の衰えを感じてるのかなあ。
inpark
  オマエじゃガレー船は無理だし…

整骨院やめたから、体重いし、腰も痛い。そんなこともあるかなあ。
ランサムの世界から死ぬまで抜けきれないんだろうな。





2017.9.3 晴れ時々曇り 27℃
台風15号はほとんど無関係に通り過ぎていった。
天気予報が当たらないのは、異常気象で過去のデータが使い物にならないからだろうか。
この夏を通して海水温がとても高かったように思うし、台風の発生域がマリアナ諸島近辺から北上しているようにも思える。
昨日は母の通院日と言うこともあり、また家族で車のワックス洗車をしたということもあって、リルはあまり運動がなかった。
人も犬も歩かないと老化するな。なので、今日はリルデー。
息子が実家に薬を届ける日曜日、8月はぐずついた日が多かった。
午前中はたっぷり往復6kmほど歩いて実家へ行き、午後から一応台風対策してきたマリーナへ様子見に行った。

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  晴れたよ。

ビルジの問題もなく、とりわけて強風だったわけでもなく、Jollyhot も変わらず浮いていた。
陸はさした風ではなかったが、マリーナでは強風注意の黄旗が上がっている。

それでも、台風や雨で週末を見送った皆さんがたくさん来ていて、中には”宴会場”と化してるような酔いどれ船もある。
これからヨットはオンシーズン。来週のタモリカップを初めとして毎週のようにヨットレースが組まれる。

今日も練習に勤しむフネや、草レースを楽しむフネがたくさん出ていた。
ミス・リーのお知らせによると、「鬼号」も上架して船底をツルツルにしたらしい。この時期の平日はやたらとヤードも混み合う。

私はもうレースなんぞやりたくもないし、第一クルーはリルしかいないので全然興味ない。
泊りがけのクルージングはリルには無理。
リルとJollyhot は一体だからね。せいぜいデイセーリングが身の丈というところ。
最近はそのセーリングさえいい加減だからなあ。

で、
小さなロバ
の様子を見るため機走で出港。
fall
  
水飛んでくるよ。

なるほど多少南西風が強い。が、順風に毛が生えた程度。先日の花火大会に比べたらどうってことない。
いつの間にか、海も秋色。
秋雲や水の色が夏は終わったと告げている。
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エンジンは快調だし、今日はオートパイロットをつけてきたのでユラユラと巡航。
やっぱり、海はいいねえ。
たまにサンデーセーラーが危なっかしい操船をしてるから、見かけないフネの側には近寄らないことにしてる。まあ、そんなフネに限ってゲストをごっそり乗せてたりする。

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3時を過ぎると、陽も柔らかい。
秋の日のヴィオロンの溜息の…じゃないがちょいとバイオリンソナタでも聞いてみたくなる。
Bluetoothのスピーカー、こんな時に重宝するね。
てな感じでフラフラしてると、リルはだんだん眠くなる。
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今日は一杯散歩したからね。このユラユラがいいんだろうねえ。

小学校の時、給食時間に流されていた「トロイメライ」。1年中トロイメライを聞かされていたので、私もこの曲を聞くと腹が満たされた瞼が重くなってくる。パブロフの犬だな。
それだけ睡眠導入効果抜群なのである。
おっと、こんなのを聞いてちゃいかん。


眠くなりそうなのでマリーナへ引き返す。
月照号のバースを覗いてみると、ウォーカー大佐が引き揚げ準備をしていた。今日は一人だったらしい。
陽が傾くのも早くなった。それに涼しさが付随する。
こうやってボケーっとする時間も大切だよなあ。こんなんで結構満足する近頃である。






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