家内が帰省して三日目。
愚かな逃亡者が土曜だと言うのに朝7時半に出かけると言うので、早起きして炊事洗濯。クソッ!
茶会があるとかでスーツを着て出て行った。

昨日は出かける前にゴミ出しをしろと命じたにも拘わらず、そっくりそのまま残ってるし、まったく役に立たん!
私は父の主治医のところへ行って紹介状をもらっていた。
受付ですぐにもらえるのかと思ったら、先生がお話するからと言うのでたっぷり30分も待たされた。
紹介状の内容について説明された帰り際560円を請求され、確認のため父の保険証を見せろという。そんなもん私が持ってるわけもない。必要なら先に言ってよー。
だいたい、94歳の父に後期高齢者保険以外の変更があるか。保険料なんて年金引き落としじゃないの。
それでも融通が利かない事務員相手に話をしてると、最後は先生が「確認はいいから」と一言。

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 ここだよ~

家事を終えて今日はマリーナへ行く。
久々に最高気温28℃の快晴という天気予報だからねえ。風も東の4m/s、それにカラッとして湿度も低い。絶好じゃないの。
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 どこも壊れてないよ。

8月になってから一度もフネを動かしていない。炎暑、大雨、台風にさらされて気になっていたが、JOLLYHOTは全然びくともしていなかった。エンジンも一発で始動。ヨシヨシ。
なんの憂いもなく10時頃出航。
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 久々のセーリング

午前中はことさらに涼しかった。
本来ならオニギリ持って、ピクニックセーリングだが、今日も実家に行かなくてはならない。毎週土曜は家内が様子を見に行くことになっているが、帰省中はそれも私の当番になる。
まあ、おやつの時間まで乗ってよう。
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 セイルの影に入ってご機嫌のリル。

今日はYBMのイベント「もやい祭り」が夕方から催される。小規模ながらも花火も打ちあがる。
いつもだと家族で船上BBQだが、逃亡者も夜遅くなると言ってたし、実家から舞い戻るほどのことじゃない。今年はリルと二人で夕飯を食べるほかない。
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 豪華客船、MSCスプレンディド。(家に帰ってから調べた)

本線航路も今日は賑わってる。お盆明けで港湾も一気に活気づいたのだろう。学生ヨットもたくさん出ていた。全日本インカレも終わったはずだから代交代でやる気満々といった感じ。
風はアビーム。大型船と並行して気持ちよくポートタック。この風なら観音崎を目指せる。
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 ゲストいっぱいのフネが多い。

快調に猿島沖まで来たが、このあたりから風がしぼむ。
走水沖の狭い航路にはボート釣りを楽しむたくさんの人たちが赤旗を立てて”よけろ”と合図。
そのボート群を縫うようにして走る。
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 そろそろ夏季休暇も終わりなんだろうねえ。

正午過ぎ、観音崎まで来ると風が止み、うっすらと北に風向きがシフトする。
しょうがない。ここでシバー。
非常食の魚肉ソーセージをリルと分け合って食べ、ここが潮時とUターン。
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 西洋式灯台の第1号、観音崎灯台。

ここまで来ると、太平洋が望める。
時間があればもっと南下したいけどなあ。
それにしても風が真北になってしまい、帰港するにはタックを何度も繰り返さなくてはならなくなった。とてもじゃないが、クローズであのボート軍団を抜け切るのは至難の業。
ここでエンジン始動して機帆走。
まあ、ランニングで太陽を絶えず浴びているよりも、セイルの影ができる分涼しいからね。
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 わがフネの特等席はリルが占領。

28℃とは言え、直上の日光はリルには暑すぎる。大おばさんの日傘の出番。
私もオーパイ任せでできるだけセイルの影へ。それでも家に帰ると腕も脚も真っ赤だ。
なんとか2時半過ぎに帰港。
3か月以上給油してないから燃料はわずかしかない。
給油所に行って、おフネのご飯。

問題はここから。
給油中に、隣の給油バースへゲストをたくさん乗せた28ftほどのFBモータークルーザーが入ってきた。
進入角度が45度くらいで、往き足を止めてないからバウが桟橋の根元につきそうだった。(給油バースの桟橋は通常の2倍以上の長さがある)当然スタンは我がフネの方向に。
斜めになったままバックキックをいれるも舵を切らないものだから、真っすぐ下がってきて私のフネ右舷船尾近くに250馬力エンジン2基が激突!
バキっという音がした。
それでも操縦席の男は気づかず、後部席に座っていた若い女性だけが悲鳴を上げた。
給油中のバイトスタッフもビックリなら、リルもガクッと転がった。
バースに舫っていた我がフネも、丸型フェンダーが蹴散らされる。
これはただ事じゃないとバイト君がスタッフ責任者を呼んできてくれた。この時点に至っても操縦者は謝罪一つなし。っていうか、
「エンジンカバー割れてない?」などと言っている。
落水者や怪我人がいないかを心配するのが先だろ!しかも給油中だぞ。なんだこいつは?
これにはさすがに腹が立ったので、文句の一つも言おうとしたら多分オーナーと思われる初老の人が降りてきてしきりに謝った。そのアホも降りてきたが何も言わずに船体を見てるだけ。この下手くそが!
マーゴレッタ号か? 
最後には頭を下げて謝ってはいたが...とても悪いことをしたと思っている様子はなかった。
だから週末に乗りたくないんだよ。滅多に乗らない輩がゲストを乗せて船長気取りしてるからねえ。

スタッフとテンダーに乗り込み、破損個所を確認。
見た目にはゲルコートが一部そぎ落とされてるだけだが、結構な衝撃だったので内部のFRP自身が無事とは思えない。ガンネルやステーも点検しないと。
その場で保険対応を決める。で、船舶検査証や免許証を用意しろとスタッフに言われる。YBMでは最低1億円の対物保険への加入が義務付けられている。
自バースに戻って、海王さんに電話。保険対応と言われても何をどうするのかさっぱりわからん。
「スタッフの人に海王が保険修理を一切引き受けると言っておいてください」
と、心強いお言葉。とにもかくにも上架して細部まで調べないとだめだと言われる。

艤装を解き、フネ洗いしていると再びスタッフのTさんがやってくる。
「船舶検査証や免許証のコピーが事務所にありましたから、それで対応します。それにしてもあの角度はないですよねえ」
ついでに海王さんのオフィスに行って、よろしくとご挨拶。
「書類作りとかの面倒なことはこちらでやりますから大丈夫です。修理も当たる前よりきれいに仕上げますよ。怪我がなくてなによりです」
こんな時ばかり頼ってしまう海王さんだが、嫌な顔一つせず大船に乗ったつもりでと言ってくれる。
ありがたいことだ。

昼飯を食い損ねたばかりか、実家に行くこともできなかった。
仕方なく16時半にドネルケバブの午餐。
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 ジーっ。

だけどなあ。上架して点検し、修理が終わるまで乗れないってことだよねえ。
今まで放っておいて何言ってんだと思われるかもしれないけど、走らなくてもいつだって乗れるっていうのが係留の利点なんだよなあ。
なんかどっと疲れましたあ。