D旗たなびく

忘却甚だしく、メモ代わりにちょっと書くだけ。 コメントは受け付けていません。

2018年03月

インペラ(海水ポンプ)辺りから水が滴るのが気になっていた。
2年ほどいじってない箇所だから、是非もない。
猿島行ったり、花見に行ったりした後にエンジンルームを見るにつけ、漏水量が多くなってきたように感じるのだった。
インペラのアッセンブリにはいくつかの水漏れ防止用の消耗品がある。
一昨日、八景島でオニギリ食べてるときに思い出し、海王さんにインペラシャフトのOリングなどを頼んでおいた。
その入荷連絡があったのが本日。実家で昼食を作っているときだった。
今日やれるものは今日やる。
せっかく作ったカニチャーハンを食べずに、リルとマリーナへ向かう。
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 どうせマック食べるんだよ。

インペラはともかく、その周辺の消耗品には疎いので、海王さんに簡単な説明を受ける。
「そこを自分で付け替える人は少ないです。もう、プロに近いですね」
とかなんとか、豚もおだてりゃ木に登る。
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 消耗品4点セット。右がインペラパッキン。

まあ、アセンブリを外して取り替えるだけなんだが、そう簡単な場所ではない。
ただでさえきっちりと締めてあるあるのに、塩の結晶で固着してるネジはなかなか抜けるものじゃない。それにエンジン下部は狭く、三角形のアッセンブリの一角が、どうしても普通のレンチやスパナでは回せない。ましてや肩を痛めているので非力も非力。
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 冷却水ホースを抜いたところ。基部のネジは10mm。

一番邪魔なのがオイルエレメント。これを先に抜いたほうが早いが、抜くとオイルがゴボッとこぼれる。予備のオイルはもうないしなあ。
オイル交換したときにやればよかった。

私がウンウン唸って、独り言ちているのでリルは大人しく様子を窺っている。
こういう時、遊んで遊んでと騒ぐと思い切り一喝されるのは自明の理。あんまり静かなので、こちらの方が気になる。
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 やっと取れたアッセンブリ。黒い部分がOリング。

お次はインペラカバーを外す。こちらも3か所で径7mmのネジ。こちらは難なく開く。
真ん中のシャフトを外してドーナツ型のリングを差し込み、Oリングも付け替える。
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  反対側。インペラも外したところ。

どうもこの形を見ると「バックトゥーザフューチャー」が思い浮かぶ。
カバーについたパッキンの残骸や緑青をヤスリで剥がし、あとは元に戻すだけ。
インペラは左回りになるように入れるが、この時羽根の部分に(上下も)グリスを塗り付ける。
なので、この後はとてもじゃないがスマホカメラなどいじれない。

インペラにグリスを塗っているとき気が付いてしまった。
え~っ、羽根に傷がある!
稚貝でも入り込んだのか、すべての羽根に縦の傷が入っていた。裂けたり穴が開いたりしてはいないが、近い将来そういう状況になる。この羽根が高速回転することで船底から冷却水となる海水を吸い上げるわけで、これが作動しなくなると確実にエンジンが焼き付く。
海王さんに在庫があるかどうかを電話で問い合わせたが、本人は忙しいらしく電話に出ない。
しょうがない、このままインオペ。って、簡単じゃないんだけどね。
でも、また這いつくばってやるのかあ。
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 なんか悔しいぞ。
 
帰りが5時近かったので、海王さんの店に寄る。閉店間際ならいるだろう。
少なくともインペラを取り寄せてもらうしかない。ヤンマーの営業所はもう閉店してるし、週末は休みだからなあ。
で、海王さんはいた。

「あ、インペラなら在庫ありますよ」

って、もっと早く言ってよ~



本日も最高気温23℃。5月中旬?頃の陽気。しかも、晴天、弱風の南風4~5m/s。
リルが一番好きな天気となれば、マリーナへ行くしかない。
いつも同じところばかり走っているようだけど、風をつかまえて走るヨットってやつは飽きないんだなあ。贅沢な時間と風との会話以上に私を満足させてくれるものはない。
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 呼んだ?

が、マリーナを出てセイルアップするときに、ラフスライダーがスライダーストッパーに引っかかって上に昇っていかない。
またかあ。
この一年くらいはなんでもなかったけど、ストッパーを固定してるネジがバカになっていて、マストから浮いてしまい、それにスライダーがはまってしまうことがあった。
一旦おろして応急処置。こういう時もフネはエンジンで微速前進しているので、マストからコクピット、そしてキャビンに入り、マリントイレの棚から工具を持ってくるのを素早くやらないといけない。
もちろん、応急措置に時間をかけてはいられない。最悪の場合は引き返す。
のんびりと贅沢な時間はどこへやら。
太めのネジと養生テープでなんとかその場をしのぐ。
しょうがない、早めに上がって修理しなきゃ。
で、今日は早上がりを決め込んで八景島に目的地を定める。
ひと心地着くと、春の海はのどかだ。
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暖かくて風もいいから、いつもよりはヨットやボートも出ているが、週末の賑やかあさとは比べ物にならない。これぞリタイア組の特権。
花見でギャアギャア騒ぎたい人もいるだろうが、ゆったりと自然に触れたい人間もいるのである。
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 リルと一緒に過ごせることがまたなによりの幸せ。

八景島には桜がほとんどない。あっても若木ばかりで見ごたえがない。
街中は今桜が満開で、昨夜ボランティアに行く途中、しばしバイクを停めて見ていた。
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 屋台の灯りも一つの風情。

で、八景島の内湾で一休みし、辺りを見回すと、遠目に霞がかったような桜が見える。霞か雲か、という具合である。
私のスマホカメラではとてもそこまでの望遠機能はないから、シャッターを切ってもあるのかないのか分からないぐらいにしか写らないが、遠視(老眼ともいう)の私にはそれでもちゃんと見えている。
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  野島

ここでモグモグタイム。
毎度のことながらオニギリ。リルは私がこぼすのを手ぐすね引いて待っている。
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 ウィンナー狙いか。

八景島の内湾でヒーブーツーするのは無理。島だけに回り込んで入ってくる風がある。
ジブをファーリングし、メンをシバーさせるのが常套手段。
春休みとあってあちこちからキャーッという悲鳴があがる。コースターやウォータースライダーに乗ってるギャルの絶叫だが、はたで見てるとスリルを楽しんでいるのか、日ごろのうっ憤を晴らしているのかよく分からない。惜しみなく大声を出したいっていう感じだ。
リルはその都度悲鳴の方を見る。

帰りは南風が心地よい。
おなじみの、のんびりヨットと行き交う。
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 面識はないがいつも一緒の31ft艇シングルハンダー。

今日は木曜日だから、シングルハンドのヨットはお医者さんかもしれない。
でも、八景島からだとすぐマリーナに着いてしまうな。
帰港して、さっそくスライダーストッパーの修理。

やはりネジがダメになっている。
グルーブを挟んでステンの板金が2枚付いているだけで、セイルを取り外す時にその板金を取るだけだ。1枚取れればセイルは抜ける。
面倒だから瞬間接着剤で馬鹿になっている方の板金をマストにくっつけた。シリコンスプレーを施すと全く問題はない。まあ、これでちょっと様子をみよう。

この後見知らぬ方に声を掛けられる。
YBMクルージング・クラブの代表だった。外洋艇や外国からの寄港者をもてなすのが主な趣旨。
良かったら入りませんかと誘われた。確かキャッツさんもメンバーだったはず。
アルコールは制限されてるし、パーティとかがあると車で来てるからフネに泊まらざるを得ないしなあ。もともとパーティは好きじゃない。外国からの訪問者は歓待したいけれど、いまいち興味がわかないなあ、と思っていると、
「一人で乗っているより、みんなでワイワイやる方が楽しいですよ」の一言。
これ、オブジェクション!
先輩方もそうだったけれど、どうも団塊世代は集まることが好きらしい。










街中の桜も見ごろを迎え、さらに今日は21℃となる。
下見に行った三日前の桜も満開に近いはず。風も穏やかだし、オニギリ持って見に行こう。
グダグダしている息子を置き去りにして、リルとマリーナへ。
いつも通り、ヤードを見ていると気になる船名のヨットが上がっていた。
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"Jolly Roger"
我がJollyhotの親戚みたいな名前だが、こちらはれっきとした「海賊旗」の意。
あの髑髏とぶっちがいのアマゾン号の旗印。もしかしたらお仲間か?
ヤードに上がっているだけで誰も来ていなかったから真相は分からずじまい。
またミス・リーの保険勧誘手法に期待したい。

素早く出航した時点では波も風も穏やかで、こりゃ時間がかかるかな?と思っていた。
暖かい南東風は防寒着要らず。ただ、霞がかかって房総が見えにくい。
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春霞、花霞、これもまた春らしいといえば春らしいんだけどね。

他には数艇、ヨットが浮かんでいる。釣り船やトロール船ばかりやけに目立つ。
鼻歌交じりで帆走。
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ひさかたの光のどけき春の日に… いやいや、まだ散ってもらっては困る。

リルはデッキに前向きポジション。この状態は”ヒールはするが飛沫が飛んでこない”ことを意味する。
風速4m/sというところ。リルが一番お気に入りの風だ。
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 「へんなフネがいるよ」と一足遅れのワッチ。

福浦沖で風が落ち始め、南にシフトし始める。何度かタックをして八景島沖に来た途端、強い南西のブロー。
このブローがそのまま主風になって、90度のシフト。
同じ猿島方向を目指していたのにポートからスターボになる。IMG_6268

うへー、きついなあ。
波は遅れて横須賀沖辺りでウサギが跳び始め、バッタバタ。
急に8m/s以上の風が吹き始めたものだから、リルも大慌て。私の前を走っていたY26も引き返していった。
これより馬堀海岸まで断続的に厳しいセーリングとなる。
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 たまに5m/sくらいまで風がダウンする。

リルは飛沫のかからないバック態勢。
なるべくヒールさせないように風を逃がしていたら、メインセイルが旗のようにはためく。
げ、これじゃあ本当に「Ð旗はためく」になりかねない。
猿島沖が一番きつかった。ブローで10m/sは超えてたと思う。それでも陸のブランケットに入って、なんとか腕がちぎれずに済んだ。
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 ホッと一息つくと、お花見場所が見えてくる。

私がいつも花見をするのは馬堀海岸から走水にかけての一帯。おそらく、小学校の桜だと思う。
見ればとっくに正午を過ぎている。
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メインをシバーさせて、ゆっくり近づきながらオニギリの用意をしていると、警戒船が近づいてきて、
「そのブイの先で工事をしているから近寄らないでくださ~い」と、言われる。
仕方ないから、タックを返して陸と平行にフネの向きを変える。
いつもそれほど近くに寄らないようにはしているけれど、今年は例年より遠目。
それでも、ここまでやってきたんだからお花見しような。
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 唐揚げ好きなんですけど。

花より団子のリルも、ビッケやササミチップスの大判振る舞いで満足。
満開とまではいかないが、十分桜を堪能してUターン。
帰りは風も落ち着いてポート一本。時折サーフィング。実に快適。
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 でもリルは後ろ向きなんだよねえ。

今日は給油もした。11リッターだったけどね。
フネ洗いする頃には腰が痛くなってきた。あらためて今日のセーリングがタフだったことを実感。
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 あんドーナツも食べたよ。






どら息子は朝帰り。今日は墓参りに行くと知っているので始発に乗って帰ってきた。
泊めてくれた先輩も、せっかくの日曜日に朝早く起こされたのだろう。かくいう私も右に同じ。
いつもより早い朝飯となった。(ごはんが早くもらえて喜んでる奴もいた)
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 近所の桜。これ、私有物。

墓参りは春と秋の彼岸、両親も含めてみんなで行く。先代コニーも眠っているからリルも行く。
そのために私の車はいつも7人乗りだ。家からせいぜい20分だがバスで行くと乗り換えが必要になる。
みんなで行って、掃除し、な~む~と手を合わせて食事して帰る。
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 リルは散歩だと思っている。

広い霊園の奥まったところに我が家の墓石がある、
駐車場から杖を突きながら歩く父に合わせていると10分以上はかかるので、リルには物足りない。墓地内の公園や他の墓の間を行ったり来たりして、時間を調整するのだが、寝不足でぼわーっとしている息子では役に立たないから今日は私が代役を務める。
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 役に立たないので、一応見張りをさせている。

コニーの眠る共同墓地は少し高いところにある。この時期は総持寺から僧侶を呼んで合同法要を行う。
我が家では三回忌、七回忌と出席しているが、通常は線香だけ上げお布施を少し置いて帰る。
リルは会ったこともない「コニー」という名前をちゃんと分かっていて、手を合わせている時だけは静かだ。
0104305歳のコニー
  コニー。

馬鹿息子のおかげで、今年は早い時間に墓参りを済ませたので、昼食までは随分時間がある。
そんな時は花見に行ったりしていたが、父の疲労度を考えると難しくなった。
近くの大型スーパーで食料品などを買うことにし、ついでに出来合いの鮨でも買おうということになった。
サンドイッチやレトルトばかり食べさせられている父は野菜が食べたくてしょうがないらしい。
鍋なら野菜を切って入れるだけだからと納得させ、本人たちに具材を選ばせてみたが、母は相変わらずどうでもいいような加工食品ばかりを買い物かごに入れている。
野菜コーナーでもすでに「鍋」というメニューは忘れてしまっているから、パプリカや蕗などを買っている。
「それ買って、何作るの?」というと、
「さあ、何しようかねえ」と返ってくる。とりあえず目についたものを籠に入れてるだけだ。こうやって買っては、買ってきたことも忘れ、腐るまで冷蔵庫に幽閉されるわけだ。
実際、私が昼を作りに行ってもろくな食材がない。
結局は家内が鍋にふさわしい具材を取ってきて、
「分からなかったら夕飯作りにいくからね」となる。そうなると、私が我が家の夕飯作りをすることになるわけだ。

今日は17℃まで気温が上がった。
近所の公園も花盛り。桜プロムナードはすごい人混みになっているだろうから、リルと近くの公園をはしご。
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こんなに気持ちいい昼下がりなのに、愚息はずっと部屋で寝たまま。
”幹事長”という役回りがたいへんなことは分かるが、昼夜逆転の生活はいかがなものか。
妙に責任感が強い分、苦労も多くなるんだろうなあと散歩しながら想うわけで…
オマエはいいよなあ。
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 なにが?


昨日はさすがに疲れて、サッカーのマリ戦を見ていたが後半40分辺りでうたた寝。10分後に目が覚めたらニュース番組になっていた。で、結果が分からずじまい。
だいたい、昨日の試合は全然面白くなかった。ミスを恐れてリスクを負わないという雰囲気がよくない。
で、結局ニュース番組で1-1で引き分けたことを知る。
風呂にも入って、息子と家内の帰りを待っていた。
家内は飲み会で、花束抱えアルコール臭をプンプンさせて帰ってきたのが0時半。それから風呂に入ってさっさと寝てしまう。
1時を回っても戻らない息子にメールしたら、30分後に返事があり、隣駅で降りたという。終電の快速は最寄り駅には止まらない。これから歩いて帰るという。家までたっぷり30分はかかる。
例によってパジャマにダウンを羽織り、駅近くまで車を走らせる。ああ、ヤダヤダ。さすがにリルも付き合ってはくれなかった。
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夜中の出来事を知らずに、いつもの週末タイムで起きた家内は例によってリルを使い番にして熟睡してる男どもを起こしにかかる。ギャンギャン目覚まし。
ふえー。 また睡眠不足だあ。
「お墓参りはどうする?これから行く?」と女房。
「ゲッ、今日は行かんぞ」そういえば昨夜のことを話してなかった。

ようやく眠気から立ち直ったのは昼頃。性懲りもなく馬鹿息子はまた大学に出ていく。あいつは二度寝できるからなあ。

墓参りは明日にして、3時過ぎから家内とリルと花見。
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 たくさん散歩しようね。

いわゆる花曇りの週末。二日前よりはだいぶ咲いていたが、それでもまだ五分咲き程度。
桜はともかく、早々に出てきたのが屋台。夜桜見物客目当てだ。
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週末の午後4時前後が一番空いている。河原にブルーシートを敷いて場所取りしてる人もいるが、そもそも運河沿いだけに上野公園のような酒盛りスペースがない。その代わり屋台横にテーブルとイスが用意されているから、かえって女性には都合がよい。
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仕込み始めの屋台からは、鼻をくすぐる魅惑的な匂いが立ち上ってくるから、リルは全然落ち着かない。あっちこっちに目が泳ぐ。嗅覚を最大限に活かして、あわよくば誰かが落としたタコ焼きなどを狙っている。
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 おい、どこに視線を向けてるんだ。

ここで食べ歩くと夕飯が食べられなくなるからと商店街で少し買い物をしていたが、昨年パンのグランプリに輝いたというパン屋の前で、その誓いも虚しく”焼きカレーパン”を二つ買って小腹を満たした。
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 小さいパン屋なんだけどね。

家まで帰ると、さしもの家内も疲れたと横になる。となると、家事はこっちにまわってくるな。
リルも長散歩のあとは微動だにせず自分のねぐらで一寝入り。

で、今馬鹿息子よりメール。
「終電逃したから、先輩の家に泊まる」
まったく、どういう生活なんだ。
今日は早く寝ようっと。






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