教授”ことナオト氏が愛犬ロジャ君追悼のスピーカーを自作したので、必要なくなったJBLのスピーカーを処分したいと言う。
痩せても枯れてもJBL。その音質の柔らかさはすでに何度も訪れて聴いている。愚息にどうかというので、いやそれは私がもらうと本日、秋谷の工房までリルと出向く。
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   教授自作のスピーカー

私が出かける時はいつも雨天だが、雨が嫌いなリルにはある意味丁度いい。
愛犬を亡くして早や一月の教授に、愛想振りまいてこい!

家にあるお菓子を袋に詰めてリルの気を引き引き横横道路を南下。家を出てすぐに雨が上がり、こいつは少しいい気配。
約束の時間の少し前に着いたが、ノッカーをバチンバチンと叩いても応答なし。名前を呼んでも返答なし。どこかにちょっと出かけているのだろうと近くの公園をリルと散歩する。
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  雨降ってないんだよ。

ひとしきり遊んでやって戻るがまだ応答なし。
ドアノブをひねってみると鍵もかかってないから、余計慌てた。
風呂場で倒れてんじゃないの?
勝手に中に入ると窓まで開いてる。風呂場を覗くが誰もいない。こりゃあ密室殺人にはならんわな。
ドアに戻ると内側に張り紙がしてあった。
「下の工房にいます」
って、宮沢賢治じゃないんだからね。

教授は工房で新しいスピーカーの作成をしており、電動工具を使っているので耳栓をしていた。

リルはこのお宅に何度も来ているのですっかり慣れている。
愛犬家の教授だから、リビングの床も滑らない。持ってきたボールでリルと遊ぶ。(本人は雨天練習場だと思っている)
教授にもコーンで遊んでもらって、この表情。
onsofa
 ここ好き。

教授お手製の”ボソボソ”のスコーン(これ英国風)にクローデットクリームとブルーベリージャムを塗りつけて、お決まりのランサム談話。
私の友人の中で、カンブリアやノーフォークの事を共通話題にできるのは教授しかいない。ましてやそこにランサムが絡む話となると周囲には誰もいない。
程度の差はあれど、ランサムと英国と少年時代からの夢を話せるのは教授をおいて他にはないから、だんだんディープになっていく。これがまた楽しい。
教授はブライトン近郊の大学にに1年間在職留学しているので、私なんぞよりよほど多くの事を知っている。その1年の間にランサムの関連の資料をかき集めていたわけだ。
ただノーフォークの風車については御存じなかった。英国に風車があることが意外のようだった。
ヤーマス近郊
   車窓からの唯一の1枚。(フィルム切れになった)

ランサムの話も面白い。私の稚拙な疑問と推論に”教授”らしい答えを出してくる。
こうなるとなかなか話が止まらない。
教授が調理したタコスを食べながら、ずっとそんな話をしている。(リルは話よりも誰かが何かをこぼさないかとずーっとお座りして見守っている)
pias
 なんかくれるのかな?

教授の私的な願い事を、図工2の私が無謀にも果たし、午後の3時半を回ったところでお暇。
あっという間の5時間半だった。

家に帰って、スピーカを設置しようとしたら置き場所である調度品の寸法がちょっと足りない。配線も少し違うので結局部屋の片隅置いてあるだけ。
speaker

これを機に家具とチューナーを買うことにしよう。
それまでは無駄な置物かあ。