ささっと、この数日をまとめよう。2017年もあと一日だからね。

えーっと…
パジャマにダウンを着て息子を迎えに行ったのが水曜の午前1:30。『水曜の朝午前3時』はサイモンとガーファンクルだったっけ。まあ、家に帰って寝たのがそんな時間だった。
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連夜の明け方就寝で27日木曜も遅くまで寝ていたかったが、7:30にバイトに出かけた息子にギャンギャン吠えたてたリルに起こされ、グータラできずに終日実家で家内とお節づくり。どうにかお重に詰めるだけになった。それもスーパーで働く弟夫婦が元日出勤だからと昨日半分持って行かれた。
なんだ、あいつらは!

28日金曜は「ポストお節」の準備。
だいたい、この時点でもうお節料理に飽きているから、別な趣のものを食したい。
家内と久しぶりに中華街へ。

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今年も何度か行ったけれど、いつもリルが一緒だったからリルが入れる店しか行ってなかった。
1年ぶりくらいじゃなかろうかメインストリートを歩いたのは。
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高級レストランが並ぶメインストリートの様変わりにびっくりした。
なにより我が家で長く利用してきた「華勝楼」さんがなくなっていたのはショックだった。
昭和初期の建築でその装飾や部屋仕切りの円卓は、そこにいるだけで贅沢な感じがしたし、江蘇料理の実にさっぱりしたおいしい店だった。私の少ない友人たちの家族とはいつもここで食事したものだ。
今はどうでもいいようなテイクアウトの仮店舗で裏が駐車場になっていた。
「均昌閣」さんや、「新新」といった中堅どころの店が軒並み姿を消していた。
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代わりに、わけのわからぬ土産物屋とテイクアウトの店ばかり目立って、若い娘さんが焼き小籠包などを食い歩いている。これって、神戸に近い雰囲気じゃないの。
それでもかろうじて「永華楼」さんは残っていた。ここも昔からお世話になっている。なんかホッとした。
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翌29日は”電車”でどうにか鎌倉へ。横須賀線に乗るのは4年ぶりか?
この日は江の島近くに菩提寺がある友人タカハシが墓掃除に来るというので午後から会うことになったのだった。
電車も遅れたせいで少し待たせてしまったが、二人で鎌倉駅周辺を散策。
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 すでに正月飾り。

正月前の平日だし、首都圏では故郷帰りのピークだったから少しは空いてるだろうと思ったら、いやいやそんな事はない。
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 小町通の賑わい。

小町通の雰囲気は中華街と同じ。中華と和の違いこそあれ、やたらとテイクアウトの店ばかり。これを見たらとても、とても世界遺産登録なんて夢のまた夢。なんとも寂しいかぎり。
5分で若宮大路に抜け出す。
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 蕎麦屋。順番待ちでも黍団子を食べてる。

鎌倉彫はなんとか健在だったが、老舗の鰻屋や反物の店は閉まっていた。
タカハシと八幡宮前の鎌倉彫の店にふらっと入る。
ここ雪の下地区は鎌倉彫の彫師や塗師等の専門職人がいるところだったのだが、そういう人たちの家や店はもう傷んだり、傾いたりしてただの廃屋になっていた。千年の間に培われた伝統や技術が絶えようとしているのか?よくこんな状態で世界遺産候補に名乗りを上げたものだ。

私は滑川沿いの、若宮大路東地区が好きだ。
若宮大路を挟んで東と西では雲泥の差がある。こちらは閑静な住宅街で、豪奢な私邸も立ち並ぶ。
”私の鎌倉”はこの静かで落ち着いた昔ながらの町。
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 宝戒寺

まあ、おっさん二人だから若々しいエネルギーに押されるとたじろぐわけだ。
花の時期には小庭の美しい宝戒寺、日蓮辻説法跡、蛭子神社、恵比寿様の本覚寺と回っていく。
この滑川沿いは執権北条氏の滅亡ととても関わりが深い場所でもある。
宝戒寺は新田義貞に追い詰められた得宗家最後の高時(14代)が自害した場所の近く。付き従った一族郎党も後を追い、滑川は血で染まったという。ある意味、怨霊が彷徨うと忌み嫌われた地でもある。
北条は16代までとあるが、そちらは高時の分家に当たる筋。本家(得宗)高時の死をもって鎌倉幕府は滅亡となる。その後の鎌倉は新興宗派の拠点になったりしていく。
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まあ、そんな話をつらつら織り交ぜながら、老人二人がトボトボと歩いてるわけだ。
私が鎌倉で一番好きな場所は妙本寺。
妙本寺のある比企谷(ひきがやつ)は日蓮宗最初の寺社ということになっている。日蓮は宗派、寺社は持たなかったので弟子たちがその後あちこちで寺社を建てることになる。それでもこの妙本寺は北条によって一族滅亡に追い込まれた比企氏が聖人本人に寄進を申し出た最初の寺ということになっている。
その後日朗、日輪に受け継がれているから保守本流だろう。
荘厳にして簡素。土産もお守りも売らない。本堂はいつも閉ざされ(ガラス越しに中は見える)、ご本尊も見ることができない。だから秘仏なのかどうなのかもわからない。
まあ、団子食いながら上がってくる輩にはつまらないだろう。
なので、いつもひっそりとしている。
学生時代、罰当たりにもこのお寺さんの本堂で本を読みながらよく転寝をしていたっけ。谷間だから夏は涼しい。
この妙本寺を知ったのは立原正秋(この日、名前が出てこなかった)の小説「残りの雪」。酔芙蓉がイメージとして残る。

鎌倉駅前でコーヒーを飲み、東戸塚で酒を交わす。ほとんど塩の話と落語の話しか覚えてない。
定期券を忘れてきたタカハシに酒代を払ってもらったのは痛恨の極み。で、居酒屋をはしごしました。(内緒)
タカハシ、とても楽しかったよ。ごちそうさまでした!
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 出来上がってるよなあ。


今日は午後から今年最後のマリーナ。
フネの点検と給油のみ。あとはエンジンの調子を見るためにせいぜいマリーナの中を走らせただけ。
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今日は比較的暖かいので、ボートの人たちが”釣り収め”をしていた。ヨット連中はコクピットで昼間から飲んでご機嫌そうだった。
午後から行っても、すぐ日暮れるよなあ。
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Jollyhot にこの一年よく頑張ってくれたことを感謝し、またブラッシングしなきゃいけなくなったリルを気にしながら日暮れ前に帰宅。
明日は大晦日かあ。