我慢できない痛みがないというのはいいものだ。

BANというボートレスキューサービスがある。沿岸の、車で言うならJAFのようなものだ。
毎年18000円の会費を払っているが一度も利用したことがない。まあ、JAFもそうなんだけどね。
尤も、この手のサービスが必要になる事態に陥らないことが肝要だろう。
そのためにメンテナンスは欠かせない。
このBAN、新しいレスキューナビを始めるというので、テスト送信をしに定休日のマリーナへ行く。まさか陸上でテストできないものなあ。
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今回のシステム変更はスマホからのレスキューコールに位置情報が含まれること。従前のものは北緯何度何分何秒・東経何度何分何秒と電話で伝えなければならなかった。
まあ、私の無線機には位置情報が表示されるので沿岸局にBAN要請のコールをすればそれでよかったのだが、これからはいちいち読み上げないでも済む。(っていうか、あまり使いたくないのだが)
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 こちらはオオバン。

スマホへのインストールやテストも終えて、リルとご飯。
今日も風が強く、気温はぐっと下がって12℃。これでも十分暖かいはずなんだけどね。
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 あれ好きなんですけど。

もちろんBANのテスト送信に来ただけじゃない。
息子と観音崎までセーリングしたとき、エンジンルーム下に水が若干たまっていた。出航時にはなかったから、冷却水関係の水漏れだろう。
エンジンかけてしばらく眺めていると、インペラ(冷却水の揚水ペラ)付近からじわっとしみだしてくるのを確認。
もう2年くらいインペラ交換してないからパッキンが傷んでいるかもしれない。こればっかりは開けてみないとわからないが、とても面倒な位置にあるし、今はパッキンの予備もない。
5分に1滴くらいだから、これで沈むようなことにはならない。

このフネの船内機は海水を船底からくみ上げて循環させる水冷方式。
海水だけに余計なものも吸い上げてしまうリスクがある。パイプの中に稚貝が入り込むこともあるし、寒暖差で緩むこともある。とりわけ、エンジンの振動でボルト類が次第に緩むことが多い。
で、取り敢えず増し締め。
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インペラシャフトだけでなく、冷却水経路のホース部も怪しい。実際、締めなおすと結構回ったりする。
いつものことだが、狭い場所で這いつくばったりし、冷たい風が上から吹き下りてきたりする上、強風でやたらとフネも揺れる。スプリング(係留ロープ)が引っ張られてガツンと止まる揺れはあまり好きじゃない。それに昼食を食べたばかりだし、機械油の臭いが鼻につく。小1時間ほどやっていたら気持ち悪くなった。
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 ちょっと休憩してるんだよ。

確かに少しは良くなったが、まだ7.8分おきに1滴垂れる。
こりゃパッキンだな。部品買ってきてやるしかないな。仕方ないのでグリスを外から塗りたくってやった。まあ、エンジン動かさなければ水漏れはないんだけどね。
苦労が実らないので、お次はエアエレメントの点検。
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 これが一番楽。

多少汚れていたので中性洗剤でさっと洗う。替えてから1年経ってないからまだ大丈夫。
3時を回って寒くなってきた。
リルも暇を持て余しているので、下船。
マリーナ近くにあるヤンマーの営業所まで散歩。

営業所の若い社員の仕事が遅く、先輩社員がイライラするぐらい待たされたが、インペラやジンク、オイルフィルターなどを買う。安いもんだよ。
外の冷気と所内の温度差にまた気分が悪くなって、マリーナに戻る途中アイスを買って歩きながら食べる。
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こんな日にアイスの食べ歩きしてる奴はおらんな。
でも、おかげで救われたって感じ。あの営業所、我慢できないくらい暑いんだよ。”痛み”だな。
リルもモナカの端をもらってご機嫌でしたあ。