ボートショーも終わって、静かなマリーナに戻った。
平日のマリーナは水鳥がたくさんいる。
リルが行くと必ず挨拶にやってくるウミネコが、隣のマストの上から大きな鳴き声で迎えてくれる。
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昨夜は記憶が暴走し、いろんなことを思い出してよく眠れなかった。
フネでのんびり昼寝でもしようとリルを連れ立って出かける。
キャビンのテーブルにはバインダーに挟んだメモが置いてある。走り書きのメモで、メンテのことや気になる部分の注意や、消耗品の買い忘れなどだいたいフネの事が書かれてある。
そうだ、オイル交換してなかったなあ。
オイルチェンジャーを海王さん不在で借りられなかったんだ。
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 またなんかやるの?

今日できることは今日する。これが貧乏暇なしの基調なのであって、そんなメモを見たばっかりに惰眠渇望は吹っ飛ぶ。眠いんだけど…

オイル交換はどうやってもオイルまみれになるから、リルとマックで昼食を済ませてから行うことに。
幸いイーストハウスのチェンジャーを借りられた。

まず、そのチェンジャーを使ってエンジン内のオイルを抜くのだが、すぐにというわけにはいかない。
エンジンを始動し、ニュートラルで回転数を上げて約15分くらい動かす。オイルを温めないとうまく抜けない。
この時オイルは中のシリンダー等、エンジン内にいきわたるから今度はそれがエンジン下部に落ちるまで約30分ほどエンジンを切ってオイルを冷ます。
で、オイルチェンジャーを使ってオイルゲージホールからオイルの上抜きをする。ヨットのディーゼルエンジンの場合下抜きというのはできない。
このチェンジャーをポンピングしてチェンジャー内を圧搾し、気圧の変化を利用してオイルを吸い取るという作業もちょっと汗ばむな。
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チェンジャーには1リットルごとにメモリがあるので、その抜いた量を確認できる。
1GMの場合、クラッチオイルは0.3リットル、エンジンオイルは1.5リットルとメーカー点検表に書いてあるが、実際はオイルを全部抜き出すことはできない。
今日の場合、クラッチオイルは0.25リットル、エンジンオイルは1.3リットル程度。
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クラッチオイルもエンジンオイルも同じものを使う。15W-40のヤンマー純正オイルだ。
クラッチオイルは狭いエンジンルームの後方で、頭を突っ込むのも大変だ。それにいつも漏斗を忘れるから必ずこぼれる。こぼれるとそれを拭くのも至難の業。くそっ!

オイルゲージで規定量を確認し、お次はオイルフィルター。
フィルターレンチは車用のものでいいのだが、なにしろ狭いから立派なレンチでは回らない。フリーサイズの安物でないとだめだ。これでチビチビと回し取る。最後は手でもぐるぐる回る。
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フィルターを抜き取る瞬間には要注意。図工2の私だとウエスをあてがってもごぼっと真っ黒なオイルがこぼれる。こいつも拭きとるのに苦労する。

新しいフィルターは心地よいほど乾いている。こいつを取り付ける前にパッキンゴムにオイルを回し塗する。密着度も高くなるうえ、摩擦でゴムを損傷したりせずに済む。
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これで作業は終了。
エンジンを作動させ、吹きこぼれなどがないか確かめる。それにしても実に軽快な音だあ。
廃油置き場にチェンジャーを持っていき、古いオイルを捨てる。
といっても、水のようには出てくれないので、チェンジャーを傾けたまま30分くらい放置する。チューブに残っているオイルも吹き矢の要領で出し切る。
これにおしまい。
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おりこうさんで待っていた(寝てた?)リルにビッケ1枚。
マリーナを散歩して帰る。
ああ、腰が痛い。